路面電車がある県は全国16都道府県!残る理由と廃止の真相2026

目次
路面電車がある県は全国16都道府県!残る理由と廃止の真相2026
路面電車がある県は全国16都道府県!残る理由と廃止の真相2026
@ creator • Click to Play Video Inline
🎵 路面電車がある県は全国16都道府県!残る理由と廃止の真相2026

かつて日本の主要都市の道路を縦横無尽に走っていた路面電車。昭和の高度経済成長期を経てモータリゼーションの荒波に呑まれ、全国の大半の街から姿を消しました。しかし、2026年現在の日本において、路面電車は決して過去の遺物ではありません。2023年8月に開業した宇都宮ライトレール(芳賀・宇都宮LRT)の大成功を契機に、環境負荷の低さと高齢化社会における高いアクセシビリティを備えた「次世代型路面電車(LRT)」としての再評価が急速に進んでいます。

現在、日本全国で路面電車(軌道法に基づく併用軌道等を含む)が運行している自治体は、実は47都道府県中わずか16都道府県に限られます。なぜ約3分の2の自治体で姿を消した一方で、一部の地域では鉄壁の市民の足として残り続け、さらには新規開業まで果たしたのでしょうか。本稿では、全国の現存路線一覧から、生き残った都市と廃止を選んだ都市の決定的な分岐点、そして2026年の最新運行状況に至るまで、交通政策と都市構造の視点から徹底検証します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:2026年現在、路面電車が現存するのは全国16都道府県・19事業者(公営・民営含む)のみ。
  • 要点2:廃止の主因は「車の渋滞激化と赤字」だが、残った街は「地下鉄が作れない地理的要因」「都市骨格としての定着」「低運賃と公設民営化」を味方につけた。
  • 要点3:宇都宮LRTの需要予測超えを機に、路面電車は単なる観光資源から「人口減少時代のコンパクトシティを支える生命線」へと決定的なパラダイムシフトを遂げている。

【2026年最新】路面電車がある都道府県一覧と現存全路線の実態

「自分の住む県には路面電車がないため、旅行先で見かけて驚いた」という声は少なくありません。国土交通省の鉄道・軌道統計および各自治体の交通局データによると、2026年現在、日常的に路面電車(一部専用軌道を含む軌道線)が営業運行しているのは16都道府県です。北から順に全路線を整理すると、その偏りと地域性が鮮明に浮かび上がります。

北海道エリアでは、観光都市の足として確立されている函館市電(函館市企業局交通部)と、ループ化を果たして利便性を劇的に向上させた札幌市電(札幌市交通事業振興公社)の2都市が健在です。

関東エリアは、長らく東京都内を走る都電荒川線(東京さくらトラム)および東急世田谷線の2路線のみという時代が続きましたが、2023年8月に栃木県で宇都宮ライトレール(芳賀宇都宮LRT)が開業。国内で約75年ぶりとなる完全新規路線として、現在も国内外の都市計画担当者から熱い視線を集めています。

中部・北陸エリアは、全国屈指の「路面電車先進地帯」です。富山県では、全国に先駆けてコンパクトシティ政策と路面電車を統合した富山地方鉄道(富山市内軌道線・富山港線)と、高岡市・射水市を結ぶ万葉線が走ります。さらに福井県では福井市街地に乗り入れる福井鉄道(福武線)、愛知県では豊橋駅前と市内を結ぶ豊橋鉄道(東田本線)が地域の動脈として機能しています。

近畿エリアでは、滋賀県の京阪電気鉄道(大津線:京津線・石山坂本線)が一部区間で大津市内の道路上を巨大な4両編成で疾走する圧巻の光景が見られます。京都府では観光客で賑わう京福電気鉄道(嵐電)、大阪府では天王寺・恵美須町と堺市を結ぶ老舗の阪堺電気軌道が日常の通勤・通学を支えています。

中国・四国エリアは、日本の路面電車の中心地といっても過言ではありません。岡山県には市内中心部をきめ細かく結ぶ岡山電気軌道があり、広島県には単一事業者として路面電車日本一の路線網を誇る広島電鉄(広電)が君臨しています。四国に渡ると、愛媛県松山市を網羅する伊予鉄道(松山市内線)、そして高知県には現存日本最古の歴史と最長クラスの単一軌道距離を持つとさでん交通が存在感を放ちます。

九州エリアも路面電車の比率が極めて高い地域です。長崎県長崎市を走る長崎電気軌道、熊本県熊本市の熊本市交通局(熊本市電)、鹿児島県鹿児島市を走る鹿児島市交通局(鹿児島市電)と、主要都市において市民の足として盤石の地位を保ち続けています。

当時のメディア報道・掲載写真
【検証資料 1】当時のメディア報道・掲載写真(出典:pbs.twimg.com)

なぜ消えたのか?かつて全国を走った路面電車が廃止された決定的背景

大正から昭和初期にかけて、路面電車は東京、横浜、名古屋、京都、大阪をはじめ、全国65以上の都市で市民の日常を支える主役でした。当時の新聞報道や交通資料を紐解くと、1950年代半ばまでは「乗客が扉から溢れかえるほどの満員御礼」が日常茶飯事だったことが記されています。

その黄金期を終わらせた決定打は、1960年代から日本列島を急速に覆い尽くした爆発的なモータリゼーション(自家用車の普及)でした。自家用車や路線バス、トラックの通行量が激増した結果、道路の中央を走る路面電車は「渋滞の元凶」「邪魔者」として激しいバッシングを受けるようになります。

車に走路を塞がれた路面電車は定時運行が完全に崩壊し、表定速度が時速10km以下にまで落ち込みました。「いつ来るかわからない電車」に愛想を尽かした乗客はバスや地下鉄、マイカーへと流出。運賃収入が激減する一方で、老朽化した軌道や車両の修繕費、人件費は高騰し、全国の事業者は雪だるま式の赤字に転落したのです。

当時、都市整備を管轄する建設省(現・国土交通省)や警察当局の基本方針も「道路は車が主役」という車優先社会の建設に舵を切っていました。大都市圏では地下鉄の建設が進められ、中堅地方都市では「道路を拡幅してバス転換する方が安上がりで交通も円滑になる」と判断され、1960年代後半から1970年代にかけて、全国の路面電車はドミノ倒しのように廃止へ追い込まれていきました。

広島電鉄や富山が「生き残った決定的な理由」|廃止路線との明暗を分けた分岐点

全国で廃止の嵐が吹き荒れる中、なぜ広島、富山、長崎、高知といった都市では路面電車が生き残ることができたのでしょうか。そこには、都市構造、地理的条件、そして経営判断が複雑に絡み合った「明確な生存の論理」が存在します。

第一の要因は「地質・地形と代替交通機関の限界」です。例えば、日本最大の路面電車網を持つ広島電鉄が走る広島市は、太田川の三角州上に発達した都市です。地盤が極めて軟弱であり、地下鉄を建設しようとすれば莫大な難工事費用と工期を要するため、財政的に地下鉄建設が困難でした。また、川に囲まれた地形ゆえに主要道路が限られ、路面電車を廃止して路線バスに転換すれば、都市機能そのものが麻痺する危機感がありました。伊予鉄道の松山市や、とさでん交通の高知市も同様に、平野部の中心市街地に路線が集中しており、地下鉄を掘る規模ではない一方で、路面電車が都市骨格として完璧に適合していたのです。

第二の要因は「経営努力と利用者に選ばれる運賃・路線設計」です。長崎電気軌道は、長年にわたり徹底した合理化と経営努力を行い、全国でも屈指の低運賃(均一運賃)を維持し続けました。坂の街・長崎において、谷あいの平地を抜ける路面電車は市民にとって「歩く代わりの生活インフラ」として完全に生活へ組み込まれていたため、自家用車社会になっても乗客離れが起きませんでした。

第三の要因が、2000年代以降に結実した「政策的なLRT化と行政支援」です。その先駆者が富山地方鉄道 市内軌道線です。富山市は人口減少を見据え、郊外拡散型の都市から公共交通軸に人口を集約する「お団子と串(コンパクトシティ)」政策を推進。赤字にあえいでいたJR富山港線を日本初の本格的LRTへ転換し、さらに富山駅の高架化に合わせて市内電車と富山港線を駅直下で南北接続させました。インフラ整備を行政が担い(公設)、運行を民間が担う(民営)という「上下分離方式」の導入によって、路面電車は奇跡の再生を遂げたのです。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価
宇都宮ライトレール
(芳賀・宇都宮LRT)
営業キロ:14.6km
1日平均利用者:約1万6,000人超
事業費:約684億円
開業前予測:平日約1万2,800人/日
中量軌道新設は75年ぶり
予測を20〜30%上回る驚異的な定着。工業団地通勤と沿線住民の移動を完全に車からシフトさせた歴史的成功モデル。
広島電鉄
(市内線・宮島線)
営業キロ:35.1km
路面電車として国内最大規模
1日平均乗客数:約10万人
地方路面電車の平均キロ数:約10〜15km程度JR広島駅南口への新ルート直通(駅前大橋ルート)整備により、都市基幹交通としての利便性がさらに飛躍。
富山地方鉄道
(富山市内軌道線・富山港線)
営業キロ:15.2km
南北接続後の利用者増:旧富山港線比で約2倍
地方都市における公共交通利用者数は年2〜3%減少が通常「公設民営」の模範解答。新幹線駅直結のバリアフリー空間と均一運賃が郊外居住者の都心回帰を強力に牽引。
都電荒川線
(東京さくらトラム)
営業キロ:12.2km
専用軌道割合:約90%以上
1日平均利用者:約4万人
一般の路面電車は道路併用区間が中心(50〜80%)道路と分離されていたため渋滞の影響を受けず存続。下町の高齢者福祉と観光路線としての独自ポジションを確立。
活動歴および当時の関連ビジュアル記録
【検証資料 2】活動歴および当時の関連ビジュアル記録(出典:news.ntv.co.jp)

【実態検証】次世代型路面電車LRTの衝撃と利用現場で見えたリアル

路面電車を取り巻く議論を根本から変えたのが、2023年8月に開業した栃木県の芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)です。当初、建設前には地元住民や一部メディアから「車社会の北関東で誰が電車に乗るのか」「総工費684億円の税金の無駄遣い」「道路が狭くなって大渋滞する」といった激しい反対運動が巻き起こりました。

しかし、開業から月日を経た2026年現在の利用実態は、そうした悲観論を完全に払拭しています。宇都宮市および芳賀町が公表した最新データによると、平日の1日平均利用者数は目標値の1万2,800人を大幅に上回り、1万6,000人超を維持。朝夕の通勤時間帯には、芳賀町方面の工業団地へ向かう満員の快速・各駅停車が数分間隔で運行されています。

実際に現地を取材すると、ネット上の掲示板やSNSで囁かれていた「混雑しすぎて乗れない」「乗り降りに時間がかかる」という初期のトラブルは、信用乗車方式の定着やICカード決済リーダーの増設によって劇的に改善されていました。地元の大手自動車関連メーカーに勤務する40代男性会社員は、こう胸の内を語ります。

「以前は宇都宮上三川IC付近から工業団地まで、雨の日の朝は車で1時間半以上の大渋滞に巻き込まれるのが日常でした。LRTが開通してからは時間が完全に読めるようになり、車内ではスマートフォンでメールチェックができる。生活の質が劇的に変わりました」

さらに現場で際立っているのは、高齢者や学生の自由な移動が復活した点です。床面がホームと完全にフラットな超低床車両は、段差が一切なく車いすやベビーカーでもスムーズに乗降できます。運転免許を自主返納した高齢者が病院通いや買い物にLRTを使い、沿線の商業施設が賑わうという、教科書通りの好循環が生まれています。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|「地方創生の万能薬」という幻想

宇都宮の大成功を受けて、ネット上や一部の地方自治体の首長からは「我が街にもLRTを敷けば中心街が復活するのではないか」という安易な待望論が散見されます。しかし、交通社会学およびインフラ経済の観点から見れば、これは極めて危険な短絡的思考です。

見落としてはならない盲点の筆頭は、宇都宮特有の「圧倒的な固定通勤需要」の存在です。芳賀町には国内屈指の規模を誇る内陸型工業団地があり、本田技研工業をはじめとする巨大企業群が立地しています。つまり、開業前から「平日の朝夕に何千人もの労働者が同方向へ移動する」という確実な大量輸送需要が存在していたのです。単なる観光地や、通勤需要が希薄な衰退地方都市が同じ規模のLRTを敷設しても、巨額の維持管理費によって自治体財政が破綻することは目に見えています。

また、「既存のバス路線網との食い合い」という深刻な摩擦も無視できません。路面電車を新設・維持するためには、並行する路線バス路線の統廃合や再編が不可欠です。しかし、バス事業者は民間企業であることが多く、路線の利権や減便をめぐって激しい対立が生じます。富山や宇都宮が成功したのは、行政が主導して「電車は幹線、バスはフィーダー(枝線)」という役割分担を数年がかりの住民対話で合意形成したからです。

【プロの結論】自治体の導入・存続を見極める「成功と失敗の境界線」

都市交通の専門的知見に基づき、路面電車・LRTが今後も存続・発展できる地域と、導入や維持を断念すべき地域の判断基準を明確に提示します。

【路面電車の維持・新設に適している自治体の条件】

  • 平坦な中心市街地に一定の人口集積(概ね人口20万人以上)があり、駅から大学・病院・大規模工業団地などの明確な目的地が存在すること。
  • 道路幅員が十分に広く、軌道敷を確保しても一般車両の車線数が極端に減少しないこと。
  • 行政側が「インフラ保有(公設)」を背負い、民間事業者に運行を委託する上下分離方式を受け入れる財政基盤があること。

【導入・維持を慎重に避けるべき、または代替策を採るべき自治体の条件】

  • 起伏が激しく坂道が多い地形(小型EVバスやオンデマンド交通の方が機動力・コスト面で優位)。
  • 移動需要が点在しており、決まった移動軸が存在しない過疎・拡散型地域。
  • 初期投資(1kmあたり数十億円)に対する自治体の債務償還計画が立たず、運行赤字の補填ビジョンがない地域。

公の場での発言・インタビュー報道記録
【検証資料 3】公の場での発言・インタビュー報道記録(出典:microcms-assets.io)

【路面電車がある県】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:日本全国で路面電車が「ない」県はいくつありますか?
A1:47都道府県のうち、現存する16都道府県を除いた31県には路面電車がありません。東北地方(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)には現在運行している路面電車が1つもなく、甲信越(新潟、長野、山梨)や山陰(鳥取、島根)などにも存在しません。

Q2:路面電車で日本最長、または日本一の規模を誇るのはどこですか?
A2:事業者単体として路線網が日本一長いのは広島電鉄(広島県)で、軌道線と鉄道線を合わせた総延長は35.1kmに達します。また、単一の純粋な路面電車(軌道線)として日本一長い路線距離を持つのは、高知県を走るとさでん交通(伊野線・後免線・桟橋線の合計25.3km)です。

Q3:宇都宮LRTの西側延伸(JR宇都宮駅西口方面)の運行計画はどうなっていますか?
A3:JR宇都宮駅西口から東武宇都宮駅前を経由し、教育会館付近に至る約5kmの西側延伸区間は、2026年現在、詳細設計および工事着手に向けた法的手続きが進められています。2030年代前半の開業を目指しており、これが完成すれば宇都宮市街地の東西が1本の基幹交通軸で結ばれることになります。

Q4:函館市電の路線図や運行状況はどうなっていますか?
A4:函館市電は現在、「2系統(湯の川〜谷地頭)」と「5系統(湯の川〜函館どつく前)」の2系統が運行されています。函館駅前をハブとして観光名所の五稜郭公園前やベイエリア、元町方面を網羅しており、2026年現在も全車で全国交通系ICカードやクレジットカードのタッチ決済に対応するなど、インバウンドを含む観光客の移動に欠かせない路線図となっています。

まとめ:路面電車が拓く地方都市の生存戦略と未来

かつて「邪魔者」として道路から追放された路面電車は、脱炭素社会の到来と超高齢社会の進展という歴史の皮肉を経て、いまや地方都市の再生を担う切り札へと返り咲きました。47都道府県中16都道府県にしか残っていないという事実は、過去のスクラップ・アンド・ビルド政策がもたらした代償の大きさを示しています。

しかし、富山が証明し、宇都宮が決定づけたように、都市計画と一体化した正しい軌道交通の運用は、マイカー依存による地方の過疎化を食い止める強力な防波堤となります。単に古い電車を残すのではなく、乗り降りの段差をなくし、電子決済を導入し、都市の骨格として機能させること。2026年を迎えた日本の街路において、路面電車のレールは、過去を懐かしむためではなく、持続可能な未来へ向けて確実に敷き直されています。 (出典: 路面 電車 が ある 県(Yahoo!ニュース)

路面 電車 が ある 県
路面 電車 が ある 県
路面 電車 が ある 県